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   【イマーシブオーディオ】 サラウンドオーディオ

現在のサラウンド放送の標準規格は5.1 chとなっていますが,次世代サラウンドとして規格化が進められている22.2 chサラウンドに注目し,音の高臨場再生を目指して研究をはじめたところです.22.2 chサラウンドは24本のスピーカを活用しますが,22本は主に低音から高音を再生し,2本は重低音のみを再生することで音に包まれたかのような超臨場音空間を構築することができます.本物のコンサート環境を超える臨場感を目指して,特に音質と音像の超解像化を実現し,最高品質の音空間を目指して研究を推進しています.

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   【イマーシブオーディオ】 オブジェクトオーディオ

劇場用に開発されたDolby Atmosはこれまでのチャンネルベースドオーディオとは異なり、空間内の任意の位置に音源(オブジェクト)を配置することでスピーカレイアウトに合わせて最適な音像を再生できるよう設計された音響システムです。特に映像情報との親和性を最大限表現できるよう、天井に設置したラインアレイスピーカにより音像を立体的に表現する工夫が施されています。我々はオブジェクトオーディオの考え方を踏まえて、少ないスピーカ数での音像の立体表現に取り組んでいます。最終的には飛び出す音を目指して没入感の高い音響システムを目指して研究を推進しています。

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  【イマーシブオーディオ】 バイノーラル録再生

ライブ会場の音源を一般的なマイクロホンで録音し,自宅環境等で再生してもライブ会場の臨場感を再現できません.人間の頭部周辺の反響や耳たぶ等の回折を考慮せずに録音すると,人間の聴いている音源とは異なることが要因と考えられています.そこで,人間の頭部を模擬したダミーヘッドを用いてライブ会場の音源を録音し,その音源をヘッドフォンで再生(バイノーラル録再生)すれば,ライブ会場と同じ音源を楽しむことが可能となります.特に方向感・臨場感の強化や体験者の個人差の解消などを研究テーマに聴覚的な高臨場音源の録再生について研究を推進しています.

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  【イマーシブオーディオ】 音場シミュレータ(音の可視化)

室内を伝播する音波の伝達経路を解析することで室内音場の可視化を実現しています.これまで困難であった室内遮蔽物の透過・反射や,円弧形状を持つ壁面の反射の様子などの可視化にも近年成功しました.その結果自由に音空間を模擬することも可能となり,建設前の室内音場のシミュレーションも実現できるようになりました.近年は最適なスピーカ配置など実用的な活用シーンを念頭に研究を推進しています.

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更新日 令和 4年 10月 18日
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